ゲームを作る人になろう、とおもったら必要なモノはいくつもあるんですが、その中の1つに「作る側の視点」というのがあります。
◆自転車の乗り方みたいな
ゲームに限らず、それを作ろうとするときには「作る側の視点」ってのが必要になります。
1ユーザとしてではなくて、1開発者としてその「モノ」を見る視点。
プレイヤーなら、目に見えているパラメータ(と、わずかな隠しパラメータ)を気にしてプレイしていけばいいわけですが、開発者だと「それ以外の全部」を設計して組んでいかないといけないわけで。
そうすると、「プレイヤー視点」とは違ったゲームの見方が必要になります。
プレイヤーに透けて見えるレベルデザインはすぐに飽きられちゃうから、そこはプレイヤーの感情をうまくコントロールしながらゲームを進行させていく「仕組み」が必要になります。
それは「プレイヤーの視点」では設計しづらいモノです。
システムに寄ってみれば、ゲーム内の全パラメータを見て、いつどこで使うか、セーブするか、とかは開発者の考えで作らないといけない。
だって内部データ(プレイヤーIDとかアイテムのデータとか)を作るのは開発者側だから。
プレイヤーから見えない部分も含めて「ゲーム」なので、プレイヤー視点だけでは作れない、設計できない部分がどうしてもあります。
ゲーム開発者なら、両方持ってる方が良いし持ってるべき。
◆視点を獲得するために
で、どうやってその視点を得るか、になるわけですが、
1.ゲームの分析をする
2.実際にゲームを作る
3.実物のゲームの仕様書を読む
あたりになるのかなぁとおもっています。
自分がどうやったかを考えてみたところ、
最初は見よう見まねで作ってみて、先輩の作ったゲームや仕様書を見て「ここが足りない」とか考えて、また作る、って繰り返しだったように思います。
自分は運良く(タイミングと運だと思います)現場に行けたので、3,の「実際のゲームの仕様書を読む」ができて、これが成長するポイントだったかなとおもいます。
仕様書を読むといっても、その辺に転がってるモノではありませんし、商業ベースのものならNDAで外に出てくることはまずないです。
とすると、「ゲームの分析をする」か「作る」になるわけで。
どっちも回数繰り返すのがいいのかなぁ、と思っています。
で、コレやるときに大事なのが「(とりあえずでいいんで)最後までやる」ってだけ。
あと裏技的には「デバッグ(QA)のバイトをする」ってのもあります。
QAって「仕様書と実装を比較して、仕様通りに実装されているかを確認する」ことなので、つまり一部ですがホンモノの仕様書が見られます。
仕様書って、タイトルごとにデベロッパーごとに書き方が違います。
なので「正解」ってのはないんですけど、見る機会がほぼないものでもあります。なので、デバッグのバイトで仕様書(の一部)が見られるのは覚えておくと良いと思います。
あとアレだ。
ゲームが好きでそれなりの本数プレイしている、なのは必須条件てコトで。
ゲームってあくまで嗜好品なんで、好きじゃないと作りにくいとおもいます。ものすごくドライに「エンターテインメントを設計する」って方向もナシでは無いですが、やっぱゲーマーで開発者な気持ちとしては「好き」が最初にあってほしいなぁと。
1本、熱く語れるタイトルがあるといいですよねぇ。