プランナーの仕事って多岐にわたります。
学校で話すときには「プログラマとデザイナーがする以外のこと全部」とか「雑用すべて」みたいな言い方をしたり。
どうしてもプランナーって言うと「ずっと企画を作ってる」とか「企画書を書いている人」のイメージがあるようにおもいます。
もちろん「企画を考える」のも大事な仕事なんですが、それは恒常的にずっとある仕事ではなく、毎日していることというとそれ以外がほとんどです。
ですんで、プランナーって雑多なスキルと、お母さんみたいな気遣いが必要だと思っています。
だから「プランナー1級」みたいな資格は作りにくいんですよね。
プランナーのうちレベルデザイナーとかゲームデザイナーとか、細分化していった職能は、技術が構造化されてきているので、そっちは資格試験できるのかも。
そんなプランナーの仕事の中で、地味だけど大事だなぁとおもっているのが
資料のたたき台を作る
という作業。
コレを作りましょう!となったあと、あまりに何も決まってないときがあります。企画書だけ、IPだけ、とか。
その時に、とりあえず手元にある資料と情報をかき集めて、すき間は確度の高い情報をベースに予想して、仮仕様を荒く作成し、修正されるのを前提の資料を作ってチームに見せます。
モードとかシーケンスとかスケジュールとか、仮にざっくり組んでみました、意見ください、みたいな感じでチームのメーリングリストかSlackあたりにぶん投げます。
何もないときは誰も何も言わないことがほとんどなのですが、モノが出てくるといろんな意見が出てきます。それを誘発するための「たたき台」です。
つまり、たたき台の資料は穴だらけです。予想が入ってますし、未決事項もあちこちにあります。そういうのを見ると、人はツッコミたくなります。
プログラマ視点、デザイナー視点など、さまざまな視点でのツッコミがあります。それが活発になれば、たたき台の役目は充分です。
なので、プランナーを目指す人は、
・今ある情報を元に、ゲームの最終形を予想できること
・予想した最終形を企画概要書とかスケジュールに落とし込めること
なんてのもできると便利です。
じゃあこれをどうやってできるようにするか、なんですが……
1)現場での開発経験
2)自分でゲームを作り終えた(最後までちゃんとね)経験
あたりが必要だとおもってます。
座学ももちろん大切です。
でも、手を動かして、失敗して得られるスキルもいっぱいなのです。
元スクウェア・エニックスの植松さんの言葉に、
「成功と失敗は、向いてる方向が違うだけで、経験値は同じ」
というのがあります。大好きな言葉です。