ゲームプランナー

プランナーという生き方

フリーランスになってから顕著に感じるようになったことに、仕事と日常と遊びの境目が無くなった、というのがあります。

ゲーム開発者(というかもの作りすると)はそういう傾向があると思います。会社員時代の自分はそんな感じでした。
だから遅くまでオフィスに残って、あーでもないこーでもないと仕様を考えて見たり、同僚とゲームプレイして語ってみたり。

日常も、目に入る物全てを「なんかネタにならねぇかな」とか「なんでこうなってるん?」と思って見てますし、それは特に「頑張ってやってる」気はしません。気になるから気になる、という程度です。

だから、10時~18時半の間は仕事をして、それ以外はプライベート、みたいなのは僕には難しいです。そういう意味では24時間仕事だし24時間遊びだし、みたいなふんわりした状態になります。

これは「何をもって仕事をしたと判断する/されるか」というのが大きいのかなと。オフィスでデスクに座っている=仕事をしている、というのなら、たぶん僕、ほとんど仕事してないことになりますし。

プロット書くときに5分で浮かぶときがあれば1日考えてもぴくりとも出ないこともあります。で、時給換算されちゃうとものすごく困ります。5分で出来たプロットがつまらないわけではないし、2日考えてひねり出したプロットが面白いか、というとそうとも言い切れません(プロならどんな状況でも一定のクオリティは担保しないといけないと思いますが、いったん置いておいて)。

この辺はイメージなんだろうけど。
机に向かってうんうん唸って、企画書なりプロットなりを書いているイメージ。
実際には「書く」ってのは最終段階で、その前の情報収集とか構成とかが7割で、それが見えにくいってのが本質だと思います。

そしてこの部分にはお金が払われないことが多い。あ、もしかしてこれが、ゲーム開発とかゲームシナリオの仕事が難しい理由の1つなのか。
莫大なインプットを持っている前提のお仕事だから。

(スキルとか技術(EMSフレームワークとかUnityとか)自体はとても有用だけど、「面白いって何ぞや」というのはフレームワークじゃできないので。
できるようになったら面白いんだけどなー)

……とした場合、インプットを大量にして(というか「浴びて」)、それをバラして再構成する、というのを意識して大量にやる、というのがいいのかもしれない。とにかく100回とか100コンテンツとかやってみて(この段階では面倒でも何でもやってみる)、面倒だけど面白いなーと思えば続ければ良いし、しんどくて無理と思えば無理だと思います。

だって、情報やコンテンツを浴びて、それを再構成して、アウトプットするのが僕の仕事。しかも「浴びる」のは仕事中だけじゃ足りないので、日常ずっとやる必要があります。それがしんどいなら、たぶん仕事にするのはキツいです。

とすると、これはもうライフスタイルとか生き方なんだろうな、って。
だから好みとか合う合わないになるんだろうなと思います。

で、自分は最初からこうなっていたわけではなく、さまざまな現場を経験した上で、あーやっぱこれがいいなあ、とたどり着いたところなので(20年かかってる)、じゃあ24歳の自分にこの選択が自信を持って出来たかというとたぶん無理です。

なので、やってみて、「自分にとって楽しいのか辛いのか」を自分で判断するのが第一かなと思います。スキルとか道具はそのあとです、屹度。